我が家の自閉っ子のマリオ(現在は青年ですが)の成長と、自閉独特の面白?話をお送りします。現在、 管理人がマリオの恩師と一緒に「ハッピー・クローバー」という障がい児・者を応援する会を作りました。障がい児・者の余暇を広げるためにいろいろな事にチャレンジしていきたいと思ってます。先々はマリオも手伝ってくれるといいな~

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かりんがマリオの小さい頃の記事をひさしぶりに書いたので、
お陰で思い出したことを書きます。

以前にも記事としてあげましましたが、
小学校低学年の頃はクラスが色々とゴタゴタしたために、
図らずもかりんが毎日授業に同席していました
(土曜日のクラスは私もいってました)。

だから、日々のマリオの様子は文字通り目の当たりにすることになり、
どんな事ができて、どんな事ができないかというのは、
結果的によく知ることになりました。(詳しくは過去の記事を参照)

でも、3年生のT先生、そして4年生のA先生と、
素晴らしい先生に巡り合い、
マリオが学校生活を先生と落ち着いて過ごす事ができるようになってきたので、
私達も3年の秋頃に授業に同席するのをやめたのです。

それ以降は、
毎日の先生からの連絡ノート、そしてお迎えにいった時に先生から聞く
「今日のマリオ君、こんなことがあったんですよー」
というお話から、日々のマリオの学校での様子を
うかがい知るという感じになりました。

ただ、先生はとても熱心に様子を話して聞かせてくれるのですが、
やっぱり自分の目で見ていた頃と比べると、見えない部分というのはあるので、
私達が知らないマリオの姿を聞いて、驚くことも自然と多くなりました。
A先生との毎日の連絡帳から、今日あったことを知り、
こんなことができる様になったんだぁ、と感心する日々だったんです。

そんな中、「マリオが運動会の練習でがんばっているよ」という連絡をうけた時、
同じようにすごく驚きました。

まさか、あのマリオが!?
いつも自分のペースで動き、
運動会の、集団の「ルール」になど、到底従えなかったマリオが?

A先生は、子どもと同じ目線で話しをする、
お姉さん…いや、友達のような先生でしたので、
きっとうまくマリオに語りかけて、上手にのせたのだと思う。
でも、それにしてもよくできたものだ!というのが正直な感想でした。

そんな運動会は是非とも見に行かなくてはいけない!私達は心待ちにしてました

そして、運動会の当日は真っ先にかけつけ
私たちはマリオの団のすぐ後ろに陣取ったのです。、

でも。。。

   はたして、マリオは落ち着いて席につけるだろうか…?

そんな私たちの心配は無用でした。
上級生(6年生)の女の子にA先生が頼んでくれていて
折につけ声をかけ、彼女がマリオ面倒を何かとみてくれたのだ。

   ゴーゴー、レッツゴー、レッツゴー、あおだん!

マリオはたまに立ち上がったりもしたが、基本的に席にちゃんと座って、
そんな周りのみんなの掛け声に合わせ、
また時にはみんなと同じくこぶしを突き出し、
一緒に応援に参加したりしている。

  あの、マリオがである。。。

そう思うと、あ!なんだか目から汗が。。。


そして、運動会開始。

マリオが出た種目は、3つ

まずは大玉運び。これは、全員参加で頭上を大きな玉を運び競うもの。
まあ、全員が玉に触れるわけでもなく、集まりに参加するだけでOK。
一番、参加が楽な種目。
それでも人ごみの中に入るのは嫌いなマリオ。
そこに参加しただけでも去年までとは大違いです。
結果は、青の勝ち(だったと思う)

次いで、棒引き。
これは、棒を20本程度真中に並べ、ヨーイドンで両軍がそれを自陣に引っ張り
その数が多いほうが勝ちというゲームです。
連携プレーの団体戦ほどではないですが、「ルール」があるゲーム。
去年までなら、参加すらできなかったものです。

まず両軍とも端の線にきれいに並び、合図のピストルを待つ。
マリオはというと。。。なんと!きちんと待っています。
そして、号砲!

この頃から太り気味になってきたマリオの出足は遅かった。
だけど、ちょい遅れ気味に後ろから目ざとく空いている棒を見つけ、
さっさと自陣に棒をもちかえってくる。う~む、さすが!
そしてほどなくして終了の合図、
マリオも自分の持ち帰った棒を手に持って誇らしげに立て審判を待っています。
結果。。。青の勝ち!
マリオもそれを感じて、一緒にバンザイをして大喜び

ちゃんとルールを知ってて、勝ち負けを分かってて、
そしてそれを楽しんでいるんです

もう、私たちは目の前の光景が信じられなかった。

天気は曇り空、今にも雨でも降りそうな感じの天気。
でも、一瞬、ぱぁっと陽の光が差し込んできたように思えました。

いつのまに、
こんなことができるようになったんだろう、

A先生に、そしてA先生につないでくれた3年の担任のT先生に
心から感謝した瞬間でした。

ちなみにT先生も、このとき様子を見にきてくれました。

「マリオ~、ほらT先生だよー」
大好きだったT先生に久しぶりにあって、マリオも大喜び!。。。

かと思いきや、ふん!っと、向こうにいってしまった。
さすが読めない自閉症児。T先生も苦笑いでした。

最後の種目は50m走
4人程度で競争するわけですが、これはちょっときついかな。
しかも朝からがんばってて、ちょっと疲れてきた頃です。
とうとう運動場の真ん中で、座り込んでしまった。
そこで、順番は子供たちの最後の列にしてもらって、
A先生に手をひいてもらいながら、なんとかゴール。
でも、よくがんばった!
みんなからも拍手が。

そんなこんなで、運動会は進行して終盤になりました。
4年生の最後の種目は、全員対抗リレーでした。

これは。。。さすがに、無理。
だって、対抗リレーだから、マリオで大きく遅れることになると、
必死に競っている他の子たちが残念な思いになる。
できないよ。
それにマリオも今日一日とてもがんばったじゃないか。
もう、十分だよ。

そこで、
「マリオ、次は対抗リレーだけどどうする?、
まあ4年生みんなが参加する種目だけど、
今日はマリオはとてもがんばったんだから、やめとこうか?
その分、マリオはみんなの応援係になろう」
とマリオに一応了解をとりつけてから、
このリレーには参加しないことにしました。

始まってみると、ちょっと複雑なルールのリレーで、
バトンが棒になってて、2人1組になってフラッグを回ってかえってくるものでした。
みんな一生懸命、そしてはちきれんばかりの笑顔で種目を楽しんでいました。
でもやっぱりマリオは参加しなくて良かった。やれそうもない。
そう私達は感じていました。

マリオは、約束どおりA先生と一緒に、自分の団席で応援をしてました。
(といっても、何もしてませんでしたが。そのうち仲良し山に遊びにいってしまった)


そして、全ての種目が終了し、優勝はめでたく青団だったのかな(覚えてないです)。
全校生徒の整列と、校長先生の締めの挨拶がおわり、
全員が校庭に出した自分の椅子をもって教室に帰ることになりました。


が。。。

マリオの様子がおかしい。
帰ろうとしない。


「さあ、運動会おわったよー。今日はマリオもがんばったねぇ。
教室に帰ろうか」

と誘っても、不機嫌そうな顔なんです。

どうしたんだろう。かなり頑張ったから疲れちゃったのかな。
まあ、仕方ないけど。
でも、それにしても様子が変だ。
運動場を指差したり、何かを話そうとしてるのだけど、
よく意味がわからない。

う~ん、なんだろう…?
と、私とかりん、A先生の3人でちょっと思案にくれてました。

そのとき、私かかりんかA先生の誰か(これも思い出せない)が、
はっと気が付いて、こんな一言をいいました。

「もしかしたら…、リレーなんじゃない?」

その一言で、他のみんなも一斉に気がつきました
そう、マリオは4年生全員が参加するリレーをやっていない。
マリオだけ、参加していないんです。
それが、彼自身の中で整理ができていないのでは?
まだ、運動会を終わりにできていない…

「よし、それじゃ先生とあそこまでリレーの勝負をしよう!」
こうA先生は叫ぶと、マリオと一緒にならんで、
よーいどん!と校庭の真ん中へ走り出しました。

一緒に同じクラスのDちゃんもつきあって走ってくれる。

「よーし、もう一回!!」

こうして、何回も何回も、もう誰もいなくなった校庭をぐるぐる走り回って、
そして、いいかげん疲れたかなというころに

「それじゃ、そろそろ教室に戻ろうか?」

と声をかけると、マリオは素直に椅子をもって教室に戻ってくれました。


きっと、4年生全員参加のリレーに参加できなかったことを
マリオ自身が一番気にしていたのじゃないかなと思う
だけど、参加はできない。でも、参加しないのはいけない…
そんな葛藤でぐるぐる苦しんでいたんじゃないか

証拠は無いけど、私はそう思います。
なぜか、そう思えるのです。

そして、それは、その後も何度も同じようなことがありました。

できないことに、一番苦しんでいるのは実はマリオ自身、
やっていけなかったことで、それを一番責めているのはマリオ自身、

昨年、学園の壁を壊してしまい、体験学習が失敗に終わってしまったこと
食べ物が偏ったものしか食べられず、からだに良くないということ

きっと、マリオ自身が一番分かってる。そんな気がします。


この運動会は、そんな私達の知らなかったマリオの姿を
はじめて垣間見せてくれた出来事でした。

いつのまにか、こんなにも成長をしていたんだ
思ってもみなかったことで、とても嬉しかった。

そんな思い出深い運動会でした

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コメント
この記事へのコメント
集団の力って
改めてすごいなと思いました。
学校だけにとは限らないかもしれませんが家だけじゃ成長も見えませんよね。
Hidekiさん夫婦の感動が目に浮かぶようでした。
きっとこれがマリオ君の9歳の壁だったのかもしれませんね。
2006/09/26(火) 12:51 | URL | 馬場エマ #-[ 編集]
じ~んときました...
まだ幼いうちの健さん。
周りをようやくうっすらと気にしているように見えてきました。
マリオ君たちの後を彼なりのスピードで今、ゆっくりたどってるところなのかな...って思っています。

分かってないように見えて、実は案外いろいろ分かってるのかもしれませんね。

エマさんとカブりますけど、その場にいなかった私までHidekiさんご夫婦と感動を共有できたような思いがしました。素敵な記事をありがとう。
2006/09/26(火) 14:07 | URL | まゆまゆ #-[ 編集]
マリオ君の気持ちを考え寄り添い
とてもよい出会いがありましたね。
家族以外にもそういうことを真剣に考え
実行してくださる方との出会いは
何にもかえがたい宝物。
マリオ君もそれに答えたんですね。

これからもきっとそういう出会いが
マリオ君をいろんな道に案内してくれるでしょうね。
楽しみです。
2006/09/26(火) 21:46 | URL | くめくめ。 #SFo5/nok[ 編集]
あ、えっと・・・
今、この記事を読みました(遅)!
しかし、す、すごいですね・・・よくこんなに詳しく覚えていましたねー
読んでいて「あーそうだった!」と色々思いだし、またもや目からがっ!
2006/09/27(水) 17:56 | URL | かりん #nlnTgiQk[ 編集]
なんかそんな壁があるといいますね
> きっとこれがマリオ君の9歳の壁だったのかもしれませんね

そういう壁というのがあるみたいっですね
まあ、普通に子どもにとっての成長過程においても、壁というか節目みたいなものがありますので

当時はそんな壁というものは意識もしなくって、その日その日を過ごしているだけでしたが、思いもかけずでくわしたという感じです
2006/10/01(日) 09:33 | URL | Hideki > エマさん #JalddpaA[ 編集]
ありがとうございます
いまとなっては思い出なんですけど、とても嬉しかったことなんで、場面・場面をよく覚えているんですよ

> 分かってないように見えて、実は案外いろいろ分かってるのかもしれませんね。

そうなんですよね

最近でもそれを感じます。この子は、本当はすべて分かっているじゃないかと。そう思うと、こちらの気も楽になりますし。

また、昔話で思い出すことがあれば、記事にしていきたいと思います
2006/10/01(日) 09:38 | URL | Hideki > まゆまゆさん #3/VKSDZ2[ 編集]
本当にそう思います
> 家族以外にもそういうことを真剣に考え
実行してくださる方との出会いは
何にもかえがたい宝物。


ホント、そうなんですよね

以前も記事にしましたが、小学校に入ったばかりの頃はかなりゴタゴタしましたが、3年生の頃以降の担任の先生はとても良い方ばかりでした。そういうめぐり合わせの運みたいなものはありました。

これからも、いろんな出会いがあるでしょうから、それを大事にしていきたいと思っています
2006/10/01(日) 09:45 | URL | Hideki > くめくめさん #JalddpaA[ 編集]
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